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むぎのフランス滞在記☆

フランス在住ヒキニートの日常

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今日も世界のどこかで誰かが不条理に殺されているということ~バスの中での出来事~


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私、2週間だけ語学学校に通っていたんです。

 

その時にある男の子と顔見知りになったんですね。

 

その子は同じクラスではなかったんだけど、私と同じ町に住んでいて、よく通学バスで見かけてたから顔だけは知っていました。

 

 

ある日のことでした。

 

バス停でその男の子を見かけて、思い切って声をかけてみました。向こうも私の顔を知っていたようで、一緒に学校に行くことにしました。

バスの中で色々話している内に、彼がシリアからの難民であることが分かりました。

 

石鹸で有名なアレッポ近くに住んでいた彼は自宅を空爆で破壊され、家族と一緒にフランスへやってきたそうです。幸い家族はみな無事でしたが、いとこや友達には亡くなった方もいるそうです。

 

突然ある日、日常が壊されて、当然フランス語が話せずにフランスに来た彼。

言葉が通じない異国での生活、大変な苦労をしたと思います。

でも彼は「お母さんが作るシリア料理が好き」と屈託なく笑っていました。

 

そして話す話題もなくなり、彼がスマホで色々な写真を見せてくれました。

 

シリアのキレイな風景の写真とか、

家族の写真とか、

今は無き自宅の写真とか、

家族だんらんの写真とか、

友達と撮った写真とか。

 

シリアでの何気ない日常が切り取られていたんですね。

私は「ふんふん」と言いながら見ていました。

 

次の瞬間、

私が見たのは、すさまじく破壊された建物の近くに無造作に転がっている遺体の写真でした。

 

それも子供で、頭と手しかない。

損傷は激しかったですが、本当にかわいらしい顔をした子でした。

 

次も、そのまた次も、遺体と壊れた建物の写真…

 

そんな写真がいっぱい彼のスマホの中にありました。

 

 

今のシリアは死と破壊が日常なのです。

 

 

日本にいた時はシリア内戦に関するニュースが流れても、「まだ続いているのか」と思って、それで終わりでした。恥ずかしいことだけど、遠い国の悲劇よりも、私はその日の晩御飯の方が大事だったんです…。シリアのことは、完全に遠い国の出来事でした。

 

でもこうしてシリア人の男の子と知り合って、シリアでは、それまで普通に暮らしていた人が突然殺されているんだって実感できたんです。

たくさんの血が流れているんだって。

そして保護を求めて、たくさんのシリア人がヨーロッパ各国を中心に避難しているんだって。

 

彼は言いました。

「フランスには感謝している。でもシリアが一番好き」と。

 

そして私は

「じゃあ内戦が終結したら、シリアに帰る?」と尋ねました。

 

そしたら彼は

「たぶん帰らないと思う」と言いました。

 

もし内戦が長引けば、避難先での生活が長くなり、その国で生活の基盤は築かれていきます。彼はまだ若いけど、そのうちパパになったら、生まれた子はフランスで育っていきます。

 

将来、内戦が終結しても「シリアには帰らない」と決断するシリア人が多くなるのも不思議ではありません。

これはシリアにとって大きな痛手です。

 

 

シリア人の男の子と友達になって以来、私はよくスマホでシリア内戦について調べるようになりました。でも調べれば調べるほど、「本当に難しい問題なんだな」っていうことが分かります。

 

私に出来ることは何かあるかな。

ジャーナリストでないけれど、フランスに住んでいる日本人として発信することが出来る。

そう思ってブログに書いてみました。

 

日本も色々問題を抱えているけれど、やっぱりいい国。私はそう思う。

空爆の心配もなく、安心して寝れるのだから。

 

 

そんなシリア人の男の子ですが、内戦の雰囲気なんて感じさせないほど、

やさしい温和な顔をしているのですよ!

 

そしてなぜかいつもアイスクリーム柄のTシャツ来ています。↑上のイラスト。アイスクリーム好きなのかな。

 

 

長くなっちゃったけど、私のバスの中での出来事を書いてみました。

皆さんは世界で起こっている内戦のこと、どう思いますか?